2025/12/03 09:56

【貫入(かんにゅう)】とは
ダメージではありません。
経年によってできるものでもありません。
貫入とは、焼成時に焼き上がった陶器を窯から出して、冷ましている過程で生まれるヒビのような模様のことをいいます。
実際は、ヒビではなく、釉薬が収縮されて固まる現象のことを言います。
唯一無二の模様となり、それを芸術と見て好む方もいらっしゃいますし、苦手な方もいらっしゃいます。ですから、ぽわにえ・だむーるでは、検品後、「貫入があります」とお伝えしております。
また、使われて行くうちに、貫入に色素が染み付いて行く場合もあります。その場合は重曹で落とすことも可能ですが、古手のアンティークの場合は重曹を使っても落とせない場合が多いかと思われます。
その染み込みを、歴史・味わいと見て好む方もいらっしゃいますし、苦手な方もいらっしゃいます。
写真は、以前ご紹介した、19世紀のジアンのラヴィエです。焼成時に入った貫入に、歳月によって重なった色素がうっすらとついています。
